もう、早速行って参りました。
東京は渋谷の雑居ビルにある古代エジプト美術館です。前回の記事の最後()に予告した通り。もう待ちきれなかった。

ちなみにまたようせいさんと行きました。ストリップの時といい、怪しい場所に赴くコンビなんでしょうか我々は。

前回の写真があまりにもアレでしたので、撮り直したやつを貼っ付けます。大差ないとか言ったら善良な一市民が心に癒えない傷を負うことになる。

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ここです。
本当に普通の建物なんですよね…。

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ほら、会社名に並んでさりげなく、しかし謎の存在感を示しています。

そして例のごとく8階へ上がる。
今回は開いていたので、しっかり飾り付けなどされていました。

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これだ!
全体が写ってない?仕方ないんです。何故ならこのすぐ後ろはエレベーターだから。これ以上下がれないくらい狭いのです。私の!技術の問題では!ない!
もうひとつ横からのアングル。

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こういう感じです。
ここもすぐ後ろは階段だからね…後ろをチラチラ振り返りながら撮影しましたよ。

(館内撮影禁止なので写真はここまでです。申し訳ない)


まあとにかく入ってみなきゃ始まらないので、思い切って扉をオープン。

 

古代エジプト美術館へようこそー☆

 

!?

明るい掛け声と共にカーテンの奥から颯爽と登場するお姉さん。トレジャーハンターぽい格好をしておられる。

二人でぽかんとしてると、

「ご来館のお客様ですよね?どうぞー☆」

と言って手際よくスリッパを用意して下さった。もう後には戻れない…。

 

入ってすぐの間はロビーのような場所で、あれよあれよという間にソファに座らされました。周りはグッズやら装飾やら展示品やらでいっぱいです。見回すだけでほーという気分になります。
お姉さんはガイドを務めてくれる人でした。コスプレ衣装も様になってます。説明も丁寧。館内を回るに当たって、全て付き沿って説明してくれるという事でした。所要時間は一時間くらい。

あと実は現在「ファラオの秘宝 エジプト展」という企画をやっています。要は「ファラオの最大の望みとは何だったのか!途中で出題されるクイズに正解してキーワードを集めて解き明かそう!」という内容。この時点で答え分かるわーとかご法度ですよ!空気読もうね!
まあ、それでガイドさんがまめに問題を出してくれるという事でした。(どうでもいいんだけど誤変換でファラオの悲報って出た。無駄に切ない感が)

 

で、早速最初のクイズ。

「エジプトの歴史は何千年続いたでしょうか!?」

めっちゃイイ笑顔で「分かりません(^^)」と答えてみたい衝動を抑えつつ「えー…七千年くらい?」と答える私、「五千年」と答えるようせいさん。正解は五千年だそう。本人曰く適当に答えたらしいのにすごくないっすか…。

その五千年の歴史を五分にまとめたミラクルテープを視聴しました。何となく知識を頭に隅に入れて、いざ出陣。

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中は決して広くは無いけれど、展示品は結構みっしりでした。よくある美術館みたいに、横一列に物が置いてあるのではなくて、少し見上げたり中腰になったりしながら、それぞれの段の展示品をじっくり見てゆく。たぶん大きいところだと流れを作らなきゃいけないので、横に並べるしかないんだろうけど、こうしたまず混まない所だったら止まってじっくり観れますものね。いい感じ。

時代の変遷に合わせて、その時代を語る展示品を選んで置いてくれていました。例えばその王朝の王や人物の壁画や像とか。
例えば古王国時代においては、肖像というのは現実よりも若々しい姿で描かれていたと。男性は筋骨隆々て精悍な顔つき。後世に理想の姿を残したかったのね。

中王国時代になると、反対に壮年の姿になります。年を重ねている方が知識があり、経験も豊かで威厳があるという認識に変わったんですな。よく見ると眉毛が無かったり、微妙に法令線が刻まれてたりするんですよ。

そして新王国時代、再び風潮が遡ります。また若々しい姿に戻るんですな。きりっとした眉毛の雄々しい姿ですよ。若さへの執着って断ち切れないのかねえ。まあいいや。

その時代に即位してたアメンホテプ3世って奴の話が面白かった。今までの王ってのは大体功績(主には軍事面において)を作り、それを何かしらの形で後世に残したんだけれども、この人はほぼ何も出来なかったと。もう無理くり何かしたって事にしなくちゃなので、獅子を102頭連続で倒して、それをスカラベという携帯石版みたいなのに刻んで、近隣諸国に配って回ってたそうな。

うん、今読みながら少しにやにやしてる人がいるのも分かってます。獅子を?連続で?102頭?んん?^^って誰もが思うだろうよ。実際ガイドさんも「実際に行ったかは別として」とさらっと言ってたからね。そういう事だ。

そのスカラベって石は、背中の部分がフンコロガシの形になっています。意外にも権威の象徴なんですと。丸いのを押してるのが、太陽を転がしてるように見えたそう。
その後登場してくるのがアクエンアテン王という人。かの少年王ツタンカーメンの父です。彼は軍事面の推進は行わず、主には宗教と美術の改革をしたそうな。アマルナ美術っていう、私も名前を聞いたことがありますが、あれです。極めて写実的に描くことに重きを置くらしい。確かに肖像も、あまりデフォルメされていないというか、繊細でまろみを帯びてました。男性も女性もです。

 

何でしょう、どうしてその時代毎に、追うべき姿が変遷するのか考察すると面白そうですね。
若→老→若という流れは何となく想像つくというか、まあ表象は真逆であれど「理想」を反映させたかったというのは分かります。でもそこで全部ひっくり返すように「現実」を描こうとする訳だ。まあ型にはまらない分、説得力は増しそうだけど。

何かしら、アクエンアテン王に思惑があったんでしょうな。宗教と美術を改革って観点から辿ると答えがありそうですね。何となく。

 

他にも色々面白い逸話があるんですわ。エジプト人はワインが大好きで(葡萄を大量に栽培してたんだと)、しょっちゅう飲んだくれてたとか。壁画にへべれけの姿も描かれてるんですって。是非拝んでみたい。

あと扉の閂とスフィンクス像のサイズがぴったりだからって、勝手に乗っけてくっつけた現代のコレクターの話とか。こういうのを集めたがる人って、てっきり品を慎重に扱うのかと思ってたらそうでもないらしく、顔が気に入らねえとか言って勝手に削ったりしてしまう人もいたとかなんとか。

そういう基本的な流れからトリビア的な事まで、横で色々教えてもらえるのです。生で。かなり贅沢やで。

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その後もクイズ解明に勤しんだり、話を聞いたりしてたら結局2時間ステイしてしまった。館内決して広くないのに、見るものはたくさんあるから。ガイドさんも質問すれば大体答えてくれるし。

HPをご覧になれば分かると思いますが、実はこの美術館、東京理科大の博士の方が中心になって集めたコレクションを公開している場所なのです。だからレプリカ一切なし。もっかい言います。レプリカありません。全部モノホンですよ。実際に観に行っていただきたいから、何が展示されてるか詳しく言いたくないけれど、棺とか円柱とか丸々置いてあったりします。

 

そして彼女もやたら詳しいと思ったら、エジプト学を専攻している学生さんだそう。もう、好きでやってるから詳しいし、何百回も同じ説明してるだろうにとても楽しそうに教えてくれました。ちゃんと体系づけて話を展開してくれるので、飽きずに聞けます。最初に少し触れた話が後の展示品の説明で活きてきたり。時代毎に置かれたものを辿るだけじゃ、こちらは予備知識も何もないから面白さを見つけづらいやないですか。そこを企画を通して、ストーリーの中で説明してくれるから、とっても分かりやすいし頭に入るのだ。

つまり、それだけ愛を持ってあらかじめ企画してくれてるという事さ。素人が一から辿れるようにストーリーを作るって大変やもん。展示会において、これほど親切にしてもらえる事って滅多に無いやね。


てな感じで、個人的にはとってもおすすめな場所です。
入館料1500円かー結構いい値段だなーと思っていたけど、これだけの事をしてもらえるなら、また払って行ってもいいくらい。

しかも!その東京理科大の方が、主に週末いらっしゃる事が多いそうで、うまく行けば直接お話がうかがえるかもしれないよ!私も本当に少しだけどお話出来ました。

ともあれ、ここで紹介した以上に色々な物やお話と触れあえますので、少しでも気になったならば是非に。中の装飾や小物まで本当に凝ってるよ!ただ本当に小さい場所だから少人数で行ってね!

 

何か真面目なレポだなーと自分で書きながら思ったけど違った。これが普通でした。

でもどうしよう、ふざけた記事の方が集中して書けるなんて言えない、言えないよ…。

 

自分に嘘はつきたくない。
そんな想いを胸に秘めつつ、今日は静かにどろんします。