人と違う事をして目立ちたい

前編では主に「コミュニケーション・人間関係」についてお聞きした。後編では「美術・表現」に関して伺っていく。

美術大学を今年卒業したようせいさんだが、美術との出会いは中学校時代に遡る。

「元々は卓球部だったんです。同じクラスの友人が賞を取って、私もやれないかな、と思って美術部に行きました。そして、本当に賞を取っちゃったんです」

美術部に転部後、中学3年生の時にとあるポスターのコンクールで最優秀賞を取ってしまう。

「高校入る時に最優秀賞を取ったのが有利に働いて、面接だけで通っちゃいました」

自分の特技を活かし高校(デザイン科)に推薦入学する。

僕は美術に疎いので、絵画で表現する良さを聞いた。

絵画は画面の中に世界を作り上げる感じですかね

芸大ではモチーフが机の上に並べられ絵を描く試験がある。そこでは現実にはない動きを見栄えを良くするために画面上で調整させ描くのだそうだ。絵といっても、対象物を「ありのまま」描くわけではない事に驚いた。

その後、美術大学の日本画コースに進学し卒業。今に至る。

表現には様々な種類がある。文章、音楽、演劇、写真など。なぜようせいさんは「絵画」を選んだのか。

人と違う事をして目立ちたいと思ってました。その中で絵がたまたま自分に合ってて好きだったんです。ずっとイラストを描いていて、上手くなりたいって思ってましたし」


どうにでもなれ

既存の就職活動が出来る自信がなかったんです」

自分自身をストレスを受けやすいと認識しているようせいさん。企業との書類のやり取りであったり、落ち続ける恐怖、諸々耐えられないと思っていたそうだ。周囲にも就職活動のストレスで自宅療養していた知人がいる。そのまま就職活動をあまりせず卒業。アウトロー採用に参加する。

ようせいさんと僕はアウトロー採用の最初の説明会から一緒である。同じグループで現状の就職活動の問題点についても話をしたし、今となっては懐かしい。いい思い出だ。

私は不安でした

そうだったんかい(笑)

実はあんまり参加するつもりがなかったんです。説明聞いてから決めようと思ってて、どうなることやら…って思ってました」

それでは、なぜ参加に踏み切ったのか。

どうにでもなれって感じで参加を決めたんです」

実際に参加してみてどうだろうか。

「凄い良かったと思います。もし参加しなかったら、あのまま何もしてなかったでしょうし。参加者の人も面白くて普段出会えないような人ばっかりですし」


とりあえずやってみる

アウトロー採用内で行われる様々な企画に顔を出し、交友関係を広めているようせいさんには最近考えている事がある。

フリーライド※1し過ぎなのかなって思っちゃってます」

自分が主体となって作り上げた事が無く、人が立てた企画に乗っかっているのを負い目に感じているらしい。

僕は別に気にする必要はない、と思っている。

主体性が求められる機会が多く「変化しなくちゃ」「行動しなくちゃ」といった強迫観念を感じる時もある。しかし、なかなか最初の一歩が踏み出せない。

どうすればいいのか?

それは、「とりあえず乗っかってみる事」ではないだろうか。

主体性を持ち、行動している人のそばに行く。もしくは企画に乗っかって一緒に体験してみる。実際に経験すると、「自分もやってみよう」「私も出来るかも」「やってみたい」「面白そう」と思えてくる。

自分自身が体験すると、知らず知らずのうちに「行動」に対してのハードルが下がる。

「とりあえず」やってみる乗っかってみるでもいいと思う。むしろ、次に自分が企画を立てる際、誰かに乗っかってもらわないと困る。


意外と何とかなる

そんな事を漠然と考えていると、ようせいさんが鳥取に旅に出た記事を思い出した。

「確かにあの時、やってみたら意外と何とかなるとは思いましたね(笑)」

鈍行列車でネットカフェに泊まって、いきなり鳥取に行くなんて、さすがアウトロー採用参加者。一味違う。

頭の中でこねくり回しても答えって出ないんですよね。その意味でも鳥取に行ってよかったかもしれません」

最後にアウトロー採用に参加した感想をお聞きした。

アウトロー採用に参加した事が行動の一歩なんじゃないかって思うんです。ここで就職出来なくても何かを始めるきっかけになればいいな、と。せっかく踏み出した最初の一歩を無駄にしないようにします

※1ただ乗りの意味。利益は享受するが必要な費用は出さないこと。


インタビューを終えて

今後のインタビュー記事のアシスタントをようせいさん含めた数人にお願いした。

実はインタビューを受けて下さる方が述べ10人(!)を越えたのだ。

僕は「聞く」「書く」は出来るが「写真」「レイアウト」は出来ない。美大卒のようせいさんにうってつけだ、と考えた。

また、ようせいさんは「接客」が苦手である、と話してくれた。しかし、自分の短所に目を向け落ち込む事はない。自分の長所・得意分野を求める役割は存在する。少なくとも僕はそうだ。「話しやすくて、美的センス」がある人がいてくれるとインタビュー記事に広がりが出る。つまり、ようせいさんの持つ「長所」が必要だ。

複数で物事を進める際、「短所を正す」のではなく「長所を繋ぐ」方が僕は好きだ。

経験が無くても大丈夫。鳥取に行った時みたいに「意外と大丈夫」な事はきっと多いのではないだろうか。

ようせいさんありがとうございました。そしてこれからよろしくお願いします!